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傷病手当金 / パート・アルバイト

パート・アルバイトも
傷病手当金は対象?

会社の健康保険に加入しているパート・アルバイトなら傷病手当金の対象。加入条件・国保との違い・未加入時の対処まで解説。

最終更新2026-07-05参照全国健康保険協会 / 日本年金機構 / 厚生労働省読了目安6分

会社の健康保険に加入していれば対象。ただし国民健康保険(国保)には傷病手当金の制度がありません。まず自分がどちらに加入しているかを確認するのが最初のステップです。

健康保険加入の条件は週20時間以上・月給8.8万円以上・従業員51人以上の企業(令和6年10月改正)。この要件を満たすなら会社は加入義務を負います。

健康保険加入の条件(適用拡大 + 3/4ルール)

パート・アルバイトの健康保険加入は2つのルートのどちらかで判定します。

A. 適用拡大の要件(全 5 条件)

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 賃金月額が8.8万円以上(残業代・賞与・通勤手当を除く)
  • 2ヶ月を超える雇用の見込み
  • 学生でない(夜間・通信・定時制は加入対象)
  • 従業員数51人以上の企業(令和6年10月に101人→51人に拡大)

B. 3/4ルール

週の所定労働時間 および 月の所定労働日数が、同じ職場の正社員の3/4以上であれば、企業規模や賃金に関係なく加入対象。フルタイムに近い働き方をしているパートはこちらに該当します。

国民健康保険(国保)と健康保険の違い

健康保険(協会けんぽ・組合健保)と国民健康保険(国保)は運営主体も給付内容も違います。

項目健康保険国民健康保険
運営協会けんぽ・組合健保市区町村
加入者会社員・条件を満たすパート自営業・無職・非加入パート
傷病手当金あり原則なし
出産手当金あり原則なし

国保にも「任意給付」として傷病手当金を設定できる仕組みはありますが、実施している自治体はごく少数です。パート・アルバイトで働き続けるなら、健康保険に加入できる契約形態にすることが、傷病時の所得補償を確保する最大のポイントです。

支給額の目安

健康保険の傷病手当金の計算式は正社員もパートも同じで、「(過去12ヶ月の標準報酬月額の平均 ÷ 30日) × 2/3」。月給の 2/3 が日額換算で支給されます。

月給(額面)日額の目安30日休職90日休職
10万円約 2,220円約 6万円約 20万円
15万円約 3,340円約 10万円約 30万円
20万円約 4,447円約 13万円約 40万円
25万円約 5,560円約 17万円約 50万円
傷病手当金の計算機を使う

月給と休職日数を入れるだけで、自分のケースの金額を即計算できます。

未加入だった場合の対処

「働いていた期間、健康保険に加入していなかった」と判明した場合の対応は状況で分かれます。

  • 加入義務があったのに未加入:会社は 遡って加入させる法的義務を負う。まず会社に是正を求め、応じないなら年金事務所に相談。
  • 加入義務がない働き方だった:残念ながら傷病手当金は受給不可。国保に切り替えて医療費のみ対応。
  • 今後働くなら加入対象の契約に:週20時間以上・2ヶ月超の契約に見直せば、次回の休業時から傷病手当金の対象になる。

よくある不安・質問

  • 健康保険に入っているかどう確認する?

    健康保険証(マイナ保険証)に「協会けんぽ」「◯◯健康保険組合」と書かれていれば加入者です。「国民健康保険」と書かれている場合は自治体運営の国保で、傷病手当金の制度はありません(コロナ特例を除く)。給与明細に健康保険料の控除項目があるかも確認できます。判別できない場合は勤務先の総務・人事に「健康保険に加入していますか」と聞くのが確実です。

  • 国民健康保険には傷病手当金はない?

    原則ありません。国民健康保険(自治体運営)は健康保険法ではなく国民健康保険法に基づいており、傷病手当金は「任意給付」で、多くの自治体では実施していません。パート・アルバイトで会社の健康保険に入っておらず、自治体の国保に入っている場合は、傷病手当金の代わりに生活支援制度(生活困窮者自立支援など)を検討する必要があります。

  • 会社が社会保険に加入させてくれない場合は?

    条件を満たしているのに未加入なら会社の違反です。週20時間以上・賃金月8.8万円以上・2ヶ月超の雇用見込み・学生でない・従業員数51人以上の企業(令和6年10月拡大)に該当するパート・アルバイトは、会社が健康保険に加入させる法的義務があります。未加入の場合はまず会社に是正を求め、応じないときは年金事務所や労働基準監督署に相談してください。

  • 週20時間ぎりぎりで働いている場合の判定は?

    所定労働時間で判定します。雇用契約書や就業規則に定められた「所定労働時間」が週20時間以上であれば加入対象です。実際の勤務時間が週20時間を超えることがあっても、契約上が週19時間なら加入義務はありません。逆に契約は週20時間だが実勤務が短い、というケースでは加入対象のままです。契約内容の確認が第一歩。

  • 月給8.8万円未満だと絶対に対象外?

    適用拡大対象では対象外ですが、一般労働者の3/4以上の労働時間なら対象です。健康保険の適用要件は「(A)適用拡大の要件:週20時間+月8.8万円+従業員51人以上」または「(B)一般労働者の3/4以上の労働時間」のどちらかを満たせば加入。週の労働時間が長い場合(週30時間以上等)は月給8.8万円未満でも(B)で加入対象です。

  • 複数のパートを掛け持ちしているとどうなる?

    各職場ごとに加入判定します。1社ずつ独立して要件を確認するため、A社では加入・B社では未加入というケースもあります。複数の職場で健康保険に加入する場合は「二以上事業所勤務届」を出して主たる事業所を選択します。傷病手当金の日額は主たる事業所の標準報酬月額を基に計算されます。

  • 妊娠中のつわりで働けない場合は?

    医師が労務不能と判断すれば傷病手当金の対象です。健康保険に加入しているパート・アルバイトなら、重症妊娠悪阻(つわり)・切迫早産で医師から「就労困難」の証明を受ければ、他の傷病と同様に日額の2/3が支給されます。出産予定日以前42日から出産手当金に切り替わるので、時期に応じて申請書類を分けてください。

  • 短期契約の派遣・単発バイトは?

    対象外の場合が多いです。派遣社員の場合は派遣元での健康保険加入がありますが、2ヶ月以内の短期派遣や単発の日雇いは加入対象外。単発バイトが中心の働き方だと、健康保険に加入していない=傷病手当金なしになる可能性が高いです。安定的な収入を求めるなら、加入対象になる契約形態(週20時間以上・2ヶ月超)に変更することを検討してください。

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参考ソース